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神戸大学入試古文対策

INDEXINDEX
目次

神戸大学 古文7ヵ年
(2019年度〜2025年度)の
傾向と対策

古文出題7ヵ年まとめ

※表組はスマホでスクロールできます

有名作品が多数出題

2025年は「更級日記」、2024年は「俊頼髄脳」、2023年は鴨長明「発心集」、2022年は「伊勢物語」、2021年は「平家物語」、2020年は藤原長子の「讃岐典侍日記」、2019年は「今昔物語集」と、例年有名作品からの出題が多く、そうでない場合も標準的なものが出題されています。

口語訳では正しく前後の文脈を理解していないと答えられない問題になっており、難問と言うほどではないものの、基礎力・文法力・単語力・読解力が広く求められるでしょう。

内容説明問題が頻出するため、日頃から文章を読む際に、主語や「誰が」「何を」といったことを頭の中で整理しながら読み進める癖をつけましょう。

「なんとなく」ではない文法力

具体的な指示内容や前後の文脈を理解していないと答えられない問題ばかりなので、単語力と文法力が求められます。

神戸大学の入試は、国語に限らず読解力があれば有利に運べる出題傾向があるので、受験勉強以外でも多くの文章に触れて、その内容を自分の中で要約していくなど、読解力向上の工夫をしていくことがおすすめです。

人物関係、心情、動作主などをいかに正確に短時間で押さえられるかが点数向上の鍵。古文はとくにその時代特有の理解しにくさがありますから、演習を繰り返して、慣れていくことが大切と言えます。

学部別・科目別の対策の違い

神戸大学の各学部では、二次試験の国語科目における古文の位置づけや配点が異なります。例えば文学部や国際人間学部では現代文・古文・漢文の三題を同一時間内で解答しますが、経営学部では漢文が免除され、古文の比重が高まります。学部ごとの配点差や他科目との兼ね合いを把握し、効率的に古文演習を進める戦略が重要です。

文学部の古文対策

国際人間学部の古文対策

経営学部の古文対策

神戸大学の古文の試験時間

神戸大学二次試験の国語全体は100分ですが、古文に充てられる時間は学部によって異なり、おおむね20~25分とされています。時間配分を誤ると他の科目に影響するため、古文問題は迅速かつ正確に解答する必要があります。

時間配分のシミュレーション例

開始直後(0~2分)

全文に目を通し、傍線部・文法問題・説明問題・文学史問題の難易度を把握します。どの設問から手をつけるかを即座に判断しましょう。

傍線部現代語訳(2~10分)

指示に従い主語や指示語を明確にして訳出します。最初の設問を確実に得点源にするため、丁寧に解答しましょう。

文法・説明問題(10~18分)

助動詞や敬語の用法、字数指定の説明問題に取り組みます。字数配分を意識し、句読点や接続表現で文字数を調整します。

文学史問題(18~23分)

作品名・作者名・成立年代を問う問題に回答します。有名作品が中心なので、知識を素早く引き出せるようにしましょう。

見直し(23~25分)

単語の誤字脱字や字数オーバーをチェックし、本文の要件を満たしているかを確認します。

神戸大学の古文の目標得点率

国語全科目で150点満点中、古文は約20~25点配点されるケースが多いです。6割以上を安定して取得することで合格ラインに近づきます。学部によってはもう少し高得点を求められる場合があるため、基礎問題を確実に落とさない勉強姿勢が重要です。

各問題の傾向詳細とレベル

傾向詳細

傍線部現代語訳・文法問題・説明問題は毎年必ず出題され、文学史問題も例年1問出題されます。最近は傍線部に理由説明や文学史への誘導が複合的に含まれるケースが増加傾向です。難易度は標準的ですが、字数指定や具体化の要件を満たす正確さが求められます。

レベル感

文章レベルは高校標準からやや上級程度で、有名作品の抜粋が中心です。文法問題は助動詞や係り結びなどの基礎事項がメインで、発展的な内容は少なめです。説明問題の字数指定は50字前後が多く、要点を絞った記述力が問われます。

3年生はどのようにスケジュールを組むべきか

古文学習は長期計画が鍵となります。4月から6月は文法・単語のインプット、7月から8月は基礎演習と問題集を用いたアウトプット、9月から10月に過去問演習、11月以降に直前対策という流れが理想的です。

4月~6月:基礎固め

『富井の古典文法』や『古文単語315』を使い、助動詞や敬語、頻出単語を毎日コツコツ暗記します。週に一度は演習問題を解く習慣をつけましょう。

7月~8月:演習強化

『古文読解多読トレーニング』などで標準レベルの問題を反復演習し、本文読解のスピードアップを図ります。字数指定問題のテンプレートをいくつか用意しておくと安心です。

9月~10月:過去問徹底演習

過去5~10年分を時間を測って解き、答案用紙に記述まで行います。自己添削用チェックリストで弱点を洗い出し、重点的に復習しましょう。

11月~1月:直前期対策

苦手分野の総仕上げと、標準問題の再確認に集中します。『名問の森』などの問題集で抜け漏れをなくし、本番への自信を固めます。

文学史対策

押さえておきたい主要作品と作者

神戸大学の二次試験では、毎年文学史の問題が出ています。レベルはそこまで難しくないため、対策しておいて損はありません。押さえておきたいのは、平安時代から鎌倉時代にかけての作品です。

これらの作品の成立時期や作者、内容、文学的特徴などを押さえておくことがポイントです。

学習法と暗記のコツ

古典文学史を学習する際は、主要作品と作者を時代ごとに整理した年表を見ることで、時系列で理解でき、記憶の定着が図れます。

また、過去問演習を通して出題傾向や頻出の作品・作者を把握することも有効です。語呂合わせを活用した参考書を使うと、覚えやすくなります。暗記の際は、作品や作者の特徴を視覚的にイメージする方法や、単語の語源を理解して意味と結びつける方法が効果的です。

ただし、そこまで長い時間を欠ける必要はありません。配点が高いわけではないため、他にも集中できる期間をとって一気に覚えて、できるだけ配点の高い問いや科目に時間をかけると良いでしょう。

【ネタバレ注意】各年度の文学史問題と解説

2021年度(令和3)『平家物語』

設問:『平家物語』と同じジャンルの文学作品を、次の中から選びなさい。
イ『海道記』/ロ『源氏物語』/ハ『国性爺合戦』/ニ『太平記』/ホ『徒然草』

正答: ニ『太平記』

解説:
『平家物語』(鎌倉初期)は、平家一門の栄華と没落を描いた代表的な軍記物語で、「祇園精舎の鐘の声…」の冒頭に象徴されるように、仏教的な無常観が全体を貫いています。
一方、『太平記』(南北朝期)は後醍醐天皇の建武政権崩壊から南北朝の戦乱までを描いた作品で、政治的・武士的な側面が強いです。
このように、両作品はともに「盛者必衰」や「因果応報」という思想を共有しており、軍記物語の発展を理解する上で重要な作品です。
神戸大学では、作品をジャンルごとに整理して理解しているか、そしてその背後にある思想的特徴まで把握しているかを確認しています。

2022年度(令和4)『伊勢物語』

設問:空欄aには、『伊勢物語』の主人公とされる人物の名字を入れよ。

正答: 在原

解説:
主人公は六歌仙の一人である在原業平(ありわらのなりひら)をモデルとした人物です。『伊勢物語』は平安時代前期に成立した「歌物語」で、和歌と短い散文を交互に配置し、恋愛や旅、別れなどを情緒豊かに描いています。
業平は平城天皇の孫にあたる貴族で、「色好みの貴公子」として理想化され、平安貴族の美意識を体現した人物です。この作品は、和歌と物語が融合した最初期の文学形式として、日本文学史上大きな意味を持ちます。
この出題は、在原業平という人物を通して、平安時代の貴族文化や恋愛観、そして「歌物語」というジャンルの特徴を理解しているかを問う問題でした。

2023年度(令和5)『発心集』

設問:この作品と同じジャンルの作品を選びなさい。
イ『山家集』/ロ『愚管抄』/ハ『閑吟集』/ニ『禁秘抄』/ホ『沙石集』

正答: ホ『沙石集』

解説:
『発心集』(鴨長明)は鎌倉初期の仏教説話集。『沙石集』(無住法師)はその後を継ぐ同ジャンル作品です。
どちらも鎌倉時代に成立した仏教説話集で、仏教思想を背景に、人間の愚かさや悟りへの道を説いています。『発心集』(1216年頃)は鴨長明によって書かれた作品で、「悟りへの目覚め(発心)」を中心に、人々の生き方を教訓的に語っています。同じく鴨長明の『方丈記』と並んで、鎌倉初期の仏教思想を代表する作品です。
比較対象の『沙石集』(無住法師作)は、さらに民衆向けで平易な文体が特徴であり、『発心集』の後継的な位置づけにあります。
鎌倉時代は仏教文学の全盛期であり、この設問は、そうした時代背景と説話文学の系譜(『日本霊異記』→『今昔物語集』→『発心集』→『沙石集』)を理解しているかを確かめる問題でした。

2024年度(令和6)『俊頼髄脳』

設問:傍線部Aの人物の作品として正しいものを選びなさい。

正答: ハ『更級日記』

解説:
『俊頼髄脳』は平安時代後期の歌論書で、筆者は『金葉和歌集』の撰者としても知られる藤原俊頼です。この作品は、『古今和歌集仮名序』に始まる和歌理論を受け継ぎ、和歌の理想や表現の工夫を論じた、最古級の本格的な歌論書といえます。
俊頼は和歌の理論化を進めた人物で、その思想は後の藤原定家『毎月抄』へとつながっていきます。
神戸大学では、このような出題を通して、和歌文学がどのように理論的・批評的に発展していったのかを理解しているかを確かめています。単に作者名を覚えるだけでなく、時代背景や文学理論の展開を関連づけて説明できる力が求められます。

2025年度(令和7)『更級日記』

設問:作者が手に入れた可能性のある作品を選びなさい。
イ『源氏物語』/ロ『今昔物語集』/ハ『とりかへばや物語』/ニ『水鏡』/ホ『とはずがたり』

正答: イ『源氏物語』 または ハ『とりかへばや物語』

解説:
『更級日記』は菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)による平安後期の回想的日記文学で、少女時代の「物語を読みたい」という憧れから、成長、失望、信仰へと至る生涯を自省的に描いています。
この作品は『蜻蛉日記』『紫式部日記』に続く女流日記文学の流れを継ぎ、女性の内面を繊細に表現した点で評価されています。設問では、彼女が「読みたい」と望んだ物語として、『源氏物語』など平安の長編物語を理解しているかを問うものでした。
平安後期の貴族女性たちにとって、物語を読むことは教養と感性の象徴であり、この作品はその読書文化を反映しています。神戸大学はこの出題を通して、文学史を「作品」だけでなく、「その作品を生み出した文化背景」まで理解しているかを確認しています。

古典文法対策

神戸大学古文における文法問題の特徴

基礎的な知識を重視し、正確な理解と応用力が求められます。文法問題は一問は必ず出題されており、単語と文法の知識が得点に大きく影響するのが特徴です。助動詞の識別問題は、原形、意味、活用形を正確に答える能力が試されます。

また、単語の意味に関しては、現代語と古語の違いを理解し、文脈に応じた適切な訳出が求められます。

文法事項を単独で学ぶのではなく、実際の文章中での使用例を通じて理解を深めることが効果的です。過去問演習を通じて出題傾向を把握し、頻出項目を重点的に学習することで高得点が狙えます。

重点対策ポイント

助動詞の識別問題が頻出です。原形、意味、活用形を正確に理解し、文脈に応じて適切に訳出できるように練習する必要があります。

敬語の使い分けもポイントです。尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いを理解し、動詞の変化形や接続助詞との組み合わせを意識して文中で正しく用いる力を身につけましょう。

さらに、古語の意味と現代語との違いを理解することも大切です。語彙力を高めるために、古語辞典や語源学習を活用し、文脈に応じた適切な訳出ができるように意識することが大切です。

これらのポイントを過去問演習や参考書と組み合わせて学習することで、文法問題での高得点を狙えます。

古文単語対策

単語の理解が問題理解のカギ

古文は現代語と異なる語彙が多く、助動詞や古語の意味を正確に把握していないと、文章全体の内容や文脈が理解できません。特に頻出単語や古語の多義語は、文脈によって意味が変わるため注意が必要です。

また、単語の意味だけでなく、活用や用法も押さえておくことで、助動詞や形容詞との関係も正確に読み取れます。過去問や例文で実際に単語が使われる場面を確認しながら覚えると、文全体の理解力が高まり、読解問題や文法問題にも応用できます。

単語学習を軽視せず、文脈に結びつけて理解することが、得点を伸ばすポイントです。

古文単語の覚え方

古文単語を覚えることは、文章全体の理解力を高めるうえで非常に重要です。単語の意味だけでなく、活用形や文中での用法を正確に理解することで、助動詞や形容詞との関係も把握でき、読解力や文法問題の正答率が上がります。

覚え方としては、まず頻出単語をリスト化し、意味や活用を一つずつ確認することが基本です。次に、単語帳やアプリを活用して、例文の中でどのように使われるかを確認しながら暗記すると、文脈と結びつけて理解できます。語呂合わせやイメージ記憶を併用すれば、短期間で定着しやすくなります。

定期的に復習する反復学習を取り入れることも大切です。繰り返すことで、知識を長期記憶に定着させられます。単語を単独で覚えるのではなく、文章の中で意味を確認しながら覚えることがポイントです。

力を入れるべきポイント

1. 文法知識の徹底習得

助動詞や敬語、係り結びの用法を100%マスターし、文法設問で確実に得点できる力を養いましょう。

2. 単語力強化

入試頻出の古文単語300語前後を日々反復し、見慣れない表現に対応できる語彙力を身につけます。

3. 過去問演習

神戸大学特有の設問形式に慣れるため、過去問は必ず本番形式で時間を測って解き、記述のプロセスまで練習してください。

4. 記述力向上

字数指定問題では要点を絞った記述が求められるため、50字前後の要約練習を重ねて表現力を磨きましょう。

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